奥村組
NEWS RELEASE

ニュースリリース

2026/11/05

建設会社24社による「構造用あと施工アンカー」の強度指定取得
~RC造部材と鉄骨部材の接合に適用可能、既存建築物の改修から新築まで柔軟な施工を実現~

 株式会社奥村組(本社:大阪市阿倍野区、代表取締役社長:奥村太加典)は、強度指定取得会社24社※の一員として、鉄筋コンクリート造(以下、RC造)の柱・梁・基礎等と鉄骨部材との接合に活用できるあと施工アンカーについて、国土交通省の強度指定「構造用あと施工アンカー2024年度申請版」を取得しました。本指定は、日本ヒルティ株式会社(社長:堺直樹)が取得した接着系あと施工アンカー単体の認定を適用し、株式会社ケー・エフ・シー(社長:田村知幸)の施工技術協力のもと取得したものです。今回強度指定を取得したことで、構造用あと施工アンカーを用いた施工において、より柔軟な対応が可能となります。

■背景と強度指定取得までの経緯
 
これまであと施工アンカーは、主に耐震改修促進法に基づく耐震改修工事に適用されてきましたが、2022年3月31日に施行された国土交通省告示第1024号の一部改正により、強度指定を取得することで、新築および改修等(増築、改築、大規模の修繕および大規模の模様替)にも適用できるようになりました。
 従来、増改築・改修工事で鉄骨部材を取り付ける際は、既存部材にアンカーを定着させるため、RC造の柱・梁・基礎等を斫ったうえで施工する必要がありました。この斫り作業では、騒音・振動・粉塵の発生に加え、斫り後の修復や斫りガラの廃棄など多くの施工手間を要していました。また、新築工事においても、先付けアンカーの高精度な施工管理が求められるという課題がありました。
 これらの課題解決に向け、2023年度に強度指定取得会社24社に日本ヒルティ株式会社および株式会社ケー・エフ・シーを加えた26社(以下、共研26社)は、構造用あと施工アンカーの強度指定取得を目指す検討会(幹事会社:飛島建設株式会社)を発足しました。あと施工アンカーの活用ニーズが非常に高い部位を対象に適用範囲を定め、2024年5月17日に一般財団法人日本建築センターへ「構造用あと施工アンカーの設計施工指針 2024年度申請版」として部材評定を申請しました。その後、2026年2月16日に部材評定を取得し、同年4月30日から5月13日にかけて国土交通省の強度指定「構造用あと施工アンカー2024年度申請版」を取得しました。

■構造用あと施工アンカーの適用範囲 
 構造用あと施工アンカーは、高さ60m以下の建築物を対象に、新築工事および既存建築物の改修等(増築、改築、大規模の修繕、大規模の模様替)に適用できます。対象となる接合部は以下のとおりですが、あと施工アンカーを定着させる部材(以下、構造用あと施工アンカー適用部材)は、原則としてRC造に限ります。
①スラブ・床用小梁
②耐風用小梁及び間柱
③庇受け小梁及び間柱
④階段


①スラブ・床用小梁(例)




②耐風用小梁及び間柱(例)




③庇受け小梁及び間柱(例)




④階段(例)


■本技術の特長と導入効果
・これまで先付けアンカーでは施工が困難であった部位にも、あと施工により柔軟な対応が可能
・既存部材の斫り作業が不要となり、施工時の騒音・振動・粉塵の低減、斫りガラの削減に寄与
・新築工事における先付けアンカーの高精度な施工管理の負担を軽減

■運用体制
 共研26社は、2026年7月16日に「構造用あと施工アンカー研究会」(幹事会社:飛島建設株式会社)を発足しました。本研究会では、施工者をはじめとする構造用あと施工アンカー従事者を対象とした講習会の実施および修了証の発行のほか、参加各社による情報交換や技術的課題の解決に取り組んでいきます。また当面の間、構造用あと施工アンカーの適用は強度指定取得会社24社による設計・施工に限定し、元請会社は強度指定取得会社24社のいずれか、またはそれらを含む共同企業体とします。

■今後の展開
 共研26社は、今後もあと施工アンカーのさらなる適用範囲の拡大など、共同研究を継続し、建築ストックの有効活用および施工の省力化により、建設現場の生産性向上に貢献してまいります。

※ 強度指定取得会社24社
青木あすなろ建設株式会社(社長:望月尚幸)、株式会社淺沼組(社長:浅沼誠)、株式会社安藤・間(社長:国谷一彦)、株式会社奥村組(社長:奥村太加典)、株式会社熊谷組(社長:上田真)、株式会社鴻池組(社長:渡津弘己)、西武建設株式会社(社長:佐藤誠)、株式会社錢高組(社長:錢高久善)、大末建設株式会社(社長:村尾和則)、大日本土木株式会社(社長:松雅彦)、大豊建設株式会社(社長:益田浩史)、髙松建設株式会社(社長:髙松孝年)、鉄建建設株式会社(社長:今井政人)、東亜建設工業株式会社(社長:早川毅)、東急建設株式会社(社長:久田浩司)、東洋建設株式会社(社長:中村龍由)、戸田建設株式会社(社長:大谷清介)、飛島建設株式会社(社長:築地 功)、株式会社長谷工コーポレーション(社長:熊野聡)、ピーエス・コンストラクション株式会社(社長:櫻林美津雄)、松井建設株式会社(社長:松井角平)、株式会社松村組(社長:村上修)、RN建設株式会社(社長:永尾秀司)、株式会社コンステック(社長:茶家義明)

【本件に関するお問い合わせ先】
 株式会社 奥村組
 技術本部 技術研究所 企画管理グループ
 TEL:029-865-1521
 FAX:029-865-1522
 E-mail:giken@okumuragumi.jp

【開発担当】
 株式会社奥村組
 技術本部 技術研究所 建築研究グループ
 赤星 博仁(あかほし ひろと)

一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会
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