奥村組
NEWS RELEASE

ニュースリリース

2022/08/04

「TOP INTERVIEW」を掲載しました。

「TOP INTERVIEW

奥村組
代表取締役社長
奥村 太加典

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※本記事は日経BPの許可により「日経ビジネス」2022年7月18日号に掲載された広告記事を改編したものです。

2030年ビジョン実現に向け
事業環境の変化を乗り切り
中期経営計画を着実に実行

 当社は1907年創業の建設会社で土木・建築事業を全国で展開しています。現在は厳しい事業環境にあると認識しています。民間設備投資をはじめ、一定の需要は見込めますが、コロナ禍や地政学リスクによる景気への影響に加え、建設コストの高騰、技能労働者の不足などが懸念されます。また、2024年4月からは、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されます。これらに対応していくためには、生産性向上は欠かせません。
 当社は2019年4月に「2030年に向けたビジョン」を掲げ、その実現を見すえた中期経営計画を推進していきます。第1ステップとなる先の中期経営計画(2019~2021年度)では「企業価値の向上」「事業領域の拡大」「人的資源の活用」という3つの基本方針の下、取り組みを進めました。売上高は目標をほぼ達成できましたが、事業環境の厳しさから利益目標は未達に終わっています。
 新たな中期経営計画(2022~2024年度)では基本方針を踏襲しつつ取り組みを深化させ、特に生産性の向上に重点をおいて利益の確保に努めます。具体的な取り組みの一つとして、 2021年4月に立ち上げた業務改革推進プロジェクトにおいて、業務プロセスのあり方から抜本的に見直す全社的な構造改革を引き続き進めていきます。

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新規事業の目玉にすえる 木質バイオマス発電

 「企業価値の向上」には競争力の向上が欠かせません。その基礎になるのは、技術の優位性です。当社は国内トップレベルのトンネル技術や免震技術を有し、それを基盤に技術力に磨きをかけてきました。2022年4月には技術本部を新設し、技術関連の業務を集約するとともに技術開発をより戦略的に推進する体制を整えました。

まず展開を図るのは、脱炭素社会の実現に向けた次世代建築「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)」です。一昨年、茨城県つくば市の当社技術研究所管理棟をZEB化改修しており、その設計・運用段階で得られた知見を今後、お客様への技術提案に生かしていきます。
 「事業領域の拡大」では不動産事業の他、ESG/SDGsも意識した新規事業に重点投資し、土木と建築に並ぶ安定的な収益源となる第3の柱を育てる方針です。すでに、食料問題改善への貢献を念頭に、夏秋いちごの栽培・出荷事業やフグやエビの陸上養殖事業をスモールスタートさせており、今後拡大を図っていきます。目玉には木質バイオマス発電事業をすえています。福島県内で国産材由来の木質チップを燃料に発電する設備2機を建設、2022年5月に1号設備の営業運転を始めました。北海道石狩市ではさらに大型の発電設備が間もなく営業運転を開始します。脱炭素社会の実現、林業振興や雇用創出などを通じた地域社会の活性化にも貢献できるように尽力する覚悟で、今後も再生可能エネルギー事業を積極的に推進していきます。

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事業活動を進める「人」 幅広い人材の採用へ

 「人的資源の活用」の根底にあるのは、事業活動は「人」が進めるものであるという考え方です。建設業は、現場で多様な技術を組み合わせ、ものづくりをする産業です。そのノウハウを持つのは「人」に他なりません。「人」を育て、その力を現場で生かし、当社の経営理念に掲げる「堅実・誠実」のDNAを後進に引き継いでいく。そのためには、社員のモチベーションを高め、多様な人材が活躍できる労働環境の構築が不可欠です。先に述べた構造改革により、働き方改革を力強く推進していきます。さらに新規事業への重点投資に併せ、従来の枠組みにとらわれない幅広い人材の採用に乗り出す必要もあると考えています。

社会や市場の動き見つめ 柔軟な提案力を発揮

 約20年前の社長就任当時、「未来は過去と現在の延長線上にはない」と発言したことがあります。その思いは、今のほうが強いですね。事業環境の変化は当時の比ではありませんから。社会情勢や市場の動向をしっかり見定め、事業環境の変化を柔軟な提案力と組織としての機動力で乗り切っていく考えです。中期経営計画の先に見すえる、「2030年に向けたビジョン」では、「企業価値の向上に努め、業界内でのポジションを高める」「持続的な成長に向け事業領域を拡大し、強固な収益基盤を築く」「人を活かし、人を大切にする、社員が誇れる企業へ」の3つを掲げています。現中期経営計画の最終年度は、その実現に向けた道のりの中間地点に位置します。そこでより具体的な成果を認識できるよう、全役職員一丸となって計画を着実に実行していきます。

PROFILE
奥村 太加典 [おくむら・たかのり]
1986年入社。関西支社次長、東京支社営業部長、常務取締役を経て2001年より現職。
2015~2018年大阪建設業協会会長、2020年より全国建設業協会会長。

一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会
一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会