CROSSTALK

人こそ財産。
個を大切に、じっくり育てる
~奥村組の若手育成の現場とは~

ゼネコンのものづくりは、大勢の人々が力を合わせなければ成し遂げることはできません。だからこそ、奥村組はものづくりを支える一人ひとりが重要な財産であると考えています。そして、「誠実施工」という経営理念を体現するため、この人材の育成に愛情と熱意を持って力を注いでいます。奥村組のシンボルマークである「人」にはそんな想いが込められています。
今回は、本社で各事業の人材育成や人員配置などを統括する土木本部土木部、建築本部建築部からそれぞれの部長と、現場の最前線で施工管理者として指揮をとる土木職、建築職の主任計4名が集い、若手人材を育てる環境や育成方針などをテーマに語り合ってもらいました。

TALK MEMBER

※所属部署はインタビュー取材当時のものです。

Term 01

10年目までに
工事所長に必要なスキルを磨く
育成方針

Y.K.
土木部門では1年目は全員を現場(工事所)に配属し、ものづくりの最先端に触れてもらいます。新入社員一人ひとりに付く指導員にフォローしてもらいながら、日常の業務を通じて仕事に必要な知識を習得していきます。その後、2年目~3年目までに、土木技術部や土木原価部といった内勤部門に約半年間配属し、現場と内勤部門の両方を経験してもらいます。そうした経験や各種の研修、OJTを通じて、10年目までに工事所長に必要なスキルを身に付けていきます。
K.N.
建築部門も土木部門と同じような教育体制で、技術力向上のための研修会や工事所の見学会、資格取得のための社内講習会など、様々なスキルアップの機会も設けています。資格取得は技術力の維持向上に欠かせないものです。特に1級建築士と1級施工管理技士については早期に取得するよう若手社員を鼓舞し、フォローも行っています。ある意味、資格取得は若手職員の“競争心”に火をつける良いツールになっていると思います。
Y.K.
建設業の技術者にとって、一級の施工管理技士資格は運転免許証みたいなものですからね。
N.H.
実務的な面で言えば、最初は必ず現場作業を体験してもらいます。私たちが行う施工管理は実際に作業をすることが仕事ではありませんが、作業員さんと同じように一緒に体を動かしてやってみないと、どれだけの労力がかかるのか、どれだけ重くて、どれだけ時間がかかるのかといったことはわからないです。数字だけ見て工程を組むのではなく、担当する方の苦労や気持ちを汲み取り、「これだけ大変なことをやってもらうんだ」と理解しながら仕事をすること。そもそも、入社1、2年目の職員よりも協力業者の方々の方がずっと現場をわかっています。その方たちに「やっていただく・助けていただく・一緒に勉強させていただく」ことで私たちは成長していきます。
M.H.
それは確かに土木も同じです。そして協力会社の作業員さんたちに「仕事をしていただいている」という感覚は非常に大切です。「現場監督だから偉いなんてことは一切ない。敬意を持って接すること」。これは私も上司から最初に言われたことです。これだけは決して忘れてはいけませんね。

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ベテランクロストーク

Term 02

失敗してもいい。
フォローするために
先輩や上司がいる。

Y.K.
育成方針の話ですが、奥村組の現場では、叱られて凹んだ部下や後輩を放って置いたりしないでしょう。1年目は指導員が付いていますし、そもそも若手をフォローするのは上司の役目です。翌日まで引きずるほど落ち込む人と、翌日にはケロッとして失敗も糧にできる人と、個人の特性まで見極め、違う性格タイプの部下であっても同じように引き上げていくのが私たちの仕事ですね。
N.H.
そうです。失敗を恐れず挑戦できるよう、内に秘めたやる気や主体性を引き出すことやモチベーションを持続させてあげることが私たちの使命と考えています。ですから、否定されないように、間違わないように、無難にやろうと保守的に、あえて挑戦しない若手を見ると残念に思います。
K.N.
失敗したから覚える、叱られたからこそ記憶に残る。そんな仕事ですからね。私がパトロールで現場に行く時は、協力業者の職長さんにも「うちの若手を指導してほしい」とお願いしています。他人に言われて初めて気づくこともあり、失敗から学ぶ姿勢はぜひ持っていて欲しいですね。
N.H.
誰だって失敗が怖い、褒められて成長したい、という気持ちはわかりますが、現場は想定外のトラブルや失敗の連続です。叱る方も、実際は「嫌われる覚悟」でやっているというのが本音ですから。
M.H.
「期待されているからこそ叱られた」と捉えて欲しいですよね。期待されなくなれば何も言われなくなり、何も任せてもらえなくなります。そうなれば成長もないですからね。仕事は身につかないと同じミスを繰り返してしまいますので、私はとにかくメモを取る癖をつけろとよく言います。しっかり現場でメモを取っている人はきちんと伸びていく印象があります。

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ベテランクロストーク

Term 03

コミュニケーション力は
自然と身に付くスキル

K.N.
新入社員の配置にあたっては、孤独感を与えないよう、若い世代が配属されているかどうかや、支社店・自宅からの距離など、現場の環境や立地条件も考慮しています。自分の気持ちを吐き出せる場が近くにあるようにしていますが、現場では自分から積極的にコミュニケーションを取れるようになって欲しいというのはありますよね。
Y.K.
建設の仕事は一人だけの力では何も進みませんからね。工事所に携わっている人だけでなく、お客様、関係機関、地元住民、協力会社、社内の各部門など、様々な人と接し、協力を得ながら、相談しながら進めていく必要があります。そのためにはコミュニケーション力が欠かせませんが、難しく考える必要はなく、少しずつ経験を積んでいけば、身に付いていきます。研修も採り入れていますしね。
M.H.
現場で新入社員を迎える時は、話がしやすい環境を周りの皆で作っています。性格、得手不得手を探りながら、一番いいと思う方法でのコミュニケーションを心がけていますね。
N.H.
まずは話を聞こうとしますよね。質問をしてね。そして職人さん達の前に引っ張り出す。みんなと世間話をさせて、自然と話しやすい雰囲気を作ります。そうやって徐々に馴染んでいけるようにお膳立てをしています。
M.H.
自己紹介しろってよく言いますね。監督と呼ばれるより、名前を覚えてもらった方が得ですから。
N.H.
最初は「おい」とか「兄ちゃん」ですからね(笑)。それが○○君になり、あだ名をつけられたり。ヘルメットには名前が入っているので覚えやすいですよ。そして名前で呼び合うと、関係性や信頼度も変わっていきます。
M.H.
お互いに相談しやすくなったり、無理を聞いてもらえるようになったりして、いい関係ができていくんですよね。本人が高めていくというより、周りに揉まれて身についていく感じです。働きやすくなれば、さらにコミュニケーション力も磨かれてコネクションもできて成長していけるわけです。
N.H.
人間的にも好かれる技術者は、「次の現場でも一緒に働きたい」と思ってもらえます。お互いに思い合い、この人のためならという関係性を築き上げる。その人数が多い人ほどより活躍できると思います。私も「N.H.さんに言われちゃ、しょうがないなあ」と言って協力してくれる職人さんが何人もいますよ。

ベテランクロストーク

Term 04

ICTに強い若手。
しかし現場感覚も
しっかり磨いてほしい。

K.N.
今の若い方はパソコンやスマホを使って調べものをすることが当たり前なので、本当に情報収集能力に優れていますね。
Y.K.
それは全く同感です。今後、建設現場でも情報通信技術の活用は必須になりますので、そういう面では非常に心強いです。
K.N.
今後、ICT活用がより盛んになっていきます。しかし、各業務の内容をしっかり理解した上でICTを活用することが重要です。知識がないと、機械が間違えた時に、どう対応したらいいのかわからないといったことが実際に現場で起こっています。経験を積んだ人間は平面図を見ただけで三次元が頭に描けて正しい判断ができるようになります。機械に使われてはダメ。使いこなすためにも経験に基づいた知識を身につけて欲しいと思いますね。
Y.K.
確かに、土木も図面の三次元化などが進んでいますが、土や水、自然を制するうえで重要なことは実際に現場に出て、それがどういう状態なのかを見て、変化や変状に気づくことです。それは知識や機械だけに頼っていてはわからない部分ですね。変状に気づくことが事故やトラブルを防ぐことに繋がります。実際の現場で身につけるものを大事にしたいですね。
M.H.
構造物は結局、人の手で造るものですからね。そういったバランスが必要だということですね。
N.H.
そうですね。ICT化が進めば機械が全部やってくれるというわけではなく、今までの仕事量が減るというだけですから。便利に機械を使いこなしていくためにも現場での学びを怠ることはできませんね。

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ベテランクロストーク

Term 05

奥村組DNA=
「建設が、好きだ。」

K.N.
施工管理で入社するなら「現場が好きな人」が一番です。建物が完成した時の達成感、お客様に「いい建物を作ってくれてありがとう」と喜んでいただける醍醐味、発注者、設計事務所、協力会社から信頼され任されることで生まれる自信。現場には建設業の仕事の魅力がすべて詰まっていると思います。ぜひインターンシップに参加いただいて、現場で働く当社職員の姿や労働環境をよく見てください。そのうえで、奥村組を選んでいただけたら嬉しいですね。
N.H.
私は働きがいや充実感、楽しさを感じられるのは、前提として「働きやすさ」があるからだと考えています。奥村組はシンボルマークにもあるように「人」を大切にする会社であり、おそらく皆さんが想像している以上に働きやすい環境があります。インターンシップや会社説明会でもぜひ質問してみてください。
M.H.
ほとんどの学生さんは、建設業がどんなモノづくりをしているのかをよく知らないのではと思います。土木の構造物は実に巨大です。一人ひとりの力は少しでも、多くの人が集まれば、これだけ大規模なプロジェクトが実現するんだということを、奥村組なら現場の最前線に立って実感できると思います。
Y.K.
本当に建設の仕事はチームワークが非常に重要です。昔から奥村組は「現場密着型」です。現場を肌で感じ、変化を見て、作業をする職人さんとも近い距離で関わっていく「現場密着」は奥村組の良さです。「チーム奥村」の一員となって、モノづくりの責任を共有し、完成した時の喜びを分かち合いましょう。「建設が、好きだ。」を本気で追求していける会社です。ぜひ、好きなことで飯を食っていってください。

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ベテランクロストーク

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