奥村組 to Homepage of English version
→SERACH
ニュースリリース

←トップページへ

Mクラス再生骨材コンクリートの国土交通大臣認定を取得
〜首都圏広域で再生骨材コンクリートの供給体制を構築〜

株式会社奥村組は、アサノコンクリート株式会社浮間工場、関東宇部コンクリート工業株式会社神奈川工場、城北小野田レミコン株式会社、宮松エスオーシー株式会社川崎工場の4社とそれぞれ共同で、場所打ち杭を適用範囲とした「再生骨材コンクリート」について、このほど国土交通大臣認定を取得しました。これにより東京23 区、横浜市、川崎市、埼玉県南部を中心とした首都圏広域で「再生骨材コンクリート」の製造・供給が可能となりました。

【背景】
  平成14年5月に建設リサイクル法が全面的に施行され、一定規模以上の建設工事における分別解体や建設廃材の再資源化等が義務付けられました。特定建設資材の一つである廃コンクリートはリサイクル率は高いものの、その用途のほとんどが路盤材です。今後、廃コンクリート量の増加が見込まれる中、路盤材の需要が今まで以上に伸びるとは考えにくいため、コンクリート用骨材としての再利用が望まれています。

【再生骨材の品質】
  再生骨材は廃コンクリートを破砕・分級して製造しますが、製造過程で骨材に付着しているモルタルをどの程度取り除くかによって再生骨材の品質(密度、吸水率)が異なり、H、M、Lにクラス分けされています(表−1)。再生骨材Hは、加熱擦りもみ等の高度処理が施されて付着モルタル分がほとんどない骨材です。一方、再生骨材Lは破砕・分級しただけで付着モルタルの除去は行っていません。再生骨材Mはある程度付着モルタルを除去したもので、両者の中間の品質になります(写真−1)。再生骨材はその品質によって適用できる部位が決められています。再生骨材Hは建物のどの部位にも適用できますが、製造手間がかかりコストが高いことが普及のネックになっています。今回実用化した再生骨材コンクリートには再生骨材Mを使用しており、再生骨材Hに比べて手間がかからず多量に製造できるため、よりリサイクルしやすい再生骨材コンクリートです。

【再生骨材コンクリートの特徴】
  再生骨材コンクリートとは、骨材に再生骨材を用いたコンクリートのことです。今回実用化した「再生骨材コンクリート」の特徴は以下の通りです。
@コンクリートの骨材すべてに再生骨材を使用:細骨材と粗骨材の両方に再生骨材を使用した再生骨材コンクリートの製造・供給が可能となり、リサイクルの一層の推進が図れます。
A通常のコンクリートと同等以下の価格:再生骨材Hではなく、再生骨材Mを使用した再生骨材コンクリートですので、通常のコンクリートと同等以下の価格です。
B適切な品質管理方法を確立:「再生骨材コンクリート」では、アルカリシリカ反応の抑制対策と塩化物量の管理が特に重要で、それぞれ適切な品質管理方法を定めています。アルカリシリカ反応の抑制対策として高炉セメントB種を標準仕様とするとともに、再生骨材コンクリートによる試験で反応性の有無を確認します。塩化物量については、再生骨材と再生骨材コンクリートそれぞれの管理値を定めて2段階の管理を行います。
なお、再生骨材コンクリートのフレッシュ時の性状や圧縮強度、ヤング係数については、通常のコンクリートと同等であることを実験により確認しています。

【再生骨材コンクリートの製造と供給エリア】
  再生骨材は再生骨材プラントで製造し生コン工場へ運搬します。再生骨材コンクリートは生コン工場で通常のコンクリートと同様に製造し、現場へ供給します。(図−1)
再生骨材の製造プラントは2社あり、それぞれ近くの生コン工場へ再生骨材を供給します。再生骨材コンクリートの出荷は4工場から行い、埼玉南部、主な東京23区、川崎市および横浜市の首都圏広域に供給できるようになりました。(図−2)

当社では、土木部門の「リ・バース コンクリート」、建築部門の「再生骨材コンクリート」と、コンクリート塊のリサイクル技術を確立しています。これにより、コンクリート塊コンクリート用再生骨材へのリサイクル推進に大いに貢献できると考えています。

表−1 再生骨材の品質
再生骨材の級
品質
適用部位
特 徴
絶乾密度
吸水率


JIS A 5021

粗骨材
2.5以上
3.0%以下
制限なし
普通骨材とほぼ同様の取扱いができ適用範囲は広いが、製造時のエネルギー消費が大きく、コストが高い。副産物も多く発生する。
細骨材
2.5以上
3.5%以下


(JIS原案)

粗骨材
2.3以上
5.0%以下
杭・基礎
HとLの中間の品質で、製造コストはHより安い。適用部位は限定されるが、製造手間の関係で使用量の多い部位でも可能。
細骨材
2.3以上
7.5%以下


JIS A 5023

粗骨材
7.0%以下

無筋構造物
捨てコン

製造時の副産物が少なく製造コストも最も安いが、品質の面から構造体には使用できない。
細骨材
13.0%以下

 


写真−1 再生骨材M
 
図−1 再生骨材コンクリートの製造・供給フロー

 


図−2 再生骨材コンクリートの供給エリア

 

以 上
   
  【お問い合わせ先】
   株式会社奥村組
   技術本部技術研究所
       河野   Tel . 029-865-1837    
        

ニュースリリースト一覧へ ページトップへ
トップページへ  


会社案内
技術に関する情報
土木技術
建築技術
環境技術
CSR/社会・環境
実績集
施工実績集
建築設計作品集
採用情報
投資家の皆様へ
お問い合わせ サイトマップ サイトポリシー 個人情報保護ポリシー 情報セキュリティポリシー リンク一覧 奥村組協力会
COPYRIGHT2004 OKUMURA CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.