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建設工事における地盤環境評価ソフトウェア「FEAST」を開発

株式会社奥村組は、建設工事に伴う地盤変状や隣接構造物への影響、地下水の水位や水質変化などについて環境影響評価の観点から定量的に評価できる解析プログラム「FEAST」を開発しました。
当プログラムは、三次元有限要素法によるもので、奥村組が建設工事を通じて長年培った「建設サイトに密着した解析技術や施工ノウハウ」に基づき開発しました。様々な施工状況を捉える数値解析モデルが組み込まれ、多くの検討実績を有しています。
土木構造物の建設では、周辺地盤環境への配慮が近年特に重要な問題として注目されています。地盤環境への配慮とは、地盤掘削に伴う周辺地盤の沈下(変形)や構造物建設に伴う地下水環境の変化(地下水流、水質)などを定量的に評価し、適切な対策を講じることです。しかし現時点では、このような周辺地盤環境に対する評価方法について標準化されたものがなく、特に多種多様な建設工事の施工条件に適切に反映させることに課題があり、多方面で検討が進められているのです。

奥村組は、今後このプログラムにより自社建設工事において適切な地盤環境影響評価を引き続き実施するとともに、地盤環境評価における客観的評価指標の明確化に寄与すべく、開発プログラムを関連機関、企業、技術者に低価格で提供(販売)することとしました。提供価格は50万円(税抜)です。
  プログラムの販売、保守サポートは提携先であり、解析技術に関しては定評のあるJIPテクノサイエンス株式会社(社長:永井光俊)が担当し、平成18年12月1日より販売を開始します。平成19年1月19日には地盤解析セミナーを開催し、解析機能や解析事例を紹介する予定です。

建設工事でよく行われる地盤掘削による周辺への影響も簡単に評価できます。図−1に示すように地盤掘削は段階的に進められ、実測結果を逆解析することで次段階の地盤変位の評価について、さらに精度を高められます。
補助工法の一つに地盤改良という工法がよく使用されますが、当プログラムでは、施工の進捗に併せて地盤改良のタイミングを的確に捉え、改良効果を考慮した地盤変位を評価できます。また、逆解析を随時行えるため、実際の改良効果を再評価しながら次段階の評価に活かすことが可能です。
土木工事では地下水の存在が工事を進める上で大きな弊害となるため、遮水工法や地下水低下工法が併用されます。遮水工法の効果確認や地下水低下による周辺環境への影響評価を行い、過剰な対策や水位低下を引き起こさない設計が行えます。地下水位低下工法による周辺地盤沈下を評価した例を図−2に示します。
シールド工法による地下構造物の施工において、平行シールドなど近接施工を行う場合があります。後続シールドによる地下水圧の変動が先行シールドの止水性に影響を与えることも考えられます。図-3には土圧式シールドによる地下水圧の変動を評価した事例です。
廃棄物処分場からの汚染物質の漏洩は必ず防止しなければなりません。地中で汚染物質は地下水の流れに乗って広範囲に拡散していきます。図-4は廃棄物処分場から万が一漏洩した場合を想定して、水封方式で周辺への拡散を防止する工法を評価した事例です。
また、地盤環境と直接関係ありませんが、FEASTはコンクリート構造物を対象とした諸問題にも適用できます。コンクリート構造物の品質管理は重要な課題ですが、施工時の温度ひび割れの抑制も重要な課題の一つです。図-5は橋脚のコンクリート打設時における温度変化を示したもので、コンクリートの温度上昇を抑えることで温度ひび割れを防ぎます。

当プログラムは、これらの多種多様な施工条件に対して、奥村組の施工と解析の実績を基に、適切な数値モデルを選択して周辺環境評価を行うことができます。

以 上
   
  【お問い合わせ先】
   株式会社奥村組 技術本部土木部
       森田  Tel .03-5427-8576
        


図-1 低土被りの先受けルーフ推進工法による地盤沈下の評価




図-2 水位低下工法による周辺地盤沈下の評価




図-3 土圧式シールド施工に伴う水圧変動




図-4 橋脚のコンクリート打設における温度変化




図-5 廃棄物処分場からの汚染物質の漏洩対策


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