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「リ・バースコンクリート」の大量製造に適したリ・バース2号機を導入
〜解体コンクリート塊を全量使用する現場製造再生コンクリート〜

株式会社奥村組は、先に開発した現場で発生した廃コンクリートを用いて再生コンクリートを作成する「リ・バースコンクリート(Re-birth Concrete)」工法について大量製造に適した2号機(写真-1)を製作し、国土交通省近畿地方整備局 奈良国道事務所発注の「大和御所道路 八条高架橋下部工事」に導入しました。
7月22日(木)、23日(金)に、国土交通省、自治体関係者、コンサルタントなど100名を超える見学者を集め、公開施工を行いました(写真-2)。

リ・バースコンクリートは、現場で発生した解体コンクリートを破砕機により破砕し、その全量を骨材として、セメント・水・混和剤と練り混ぜて製造する現場再生コンクリートです(図-1参照)。
その特長は、同一調整幅で破砕したコンクリート破砕物が安定した粒度分布を示すこと、解体コンクリートを塊でストックして練混ぜる直前に1バッチずつ破砕することで水分変動が小さく、品質が安定することです。このため、スランプが5〜15cm、圧縮強度が25〜40N/mm2のJISコンクリートと同等の機能を有した再生コンクリートの製造ができます。さらに、解体コンクリートを現場内で全量を使用することから、現場外へ廃棄処分する必要がない上に、新たな天然骨材の使用もいたしません。その結果、長距離運搬する工程も低減され、二酸化炭素の発生が抑制されます。
なお、本技術は、平成13年度に国土交通省の「公共工事における試行的に活用する技術」(23技術)の一つに選定され、また、グリーン購入法特定調達品目の「コンクリート塊再生処理工法」に該当する工法です。

本現場では橋梁下部工事に伴う場所打杭の余盛りコンクリートを利用して、下部工の均しコンクリートを製造しています。場所打杭の余盛りコンクリートを撤去し、大型ブレーカで30〜35cmに小割りして製造機に投入します。投入されたコンクリート塊を製造機内で所定の形状以下に破砕し、セメント、水および混和剤を配合して練混ぜます。製造した再生コンクリートを生コンクリート車で運搬後、均しコンクリートとして打設します。これまで1日当たり最大43m3の製造を行い、最終的には、均しコンクリートを約300m3打設する予定です。

リ・バースコンクリートの製造機は、これまでトラック1台の運搬が可能でリ・バース1号機を保有していましたが、現場のニーズに合わせて大量製造に適したリ・バース2号機を製作し、今回初めて現場へ適用しました。製造コストは条件が整えば、購入コンクリート+処分費の合計に比べて最大30%縮減できます。また、オプションとして骨材投入設備を設置することで、代替細骨材(各種リサイクル材・石炭灰等)もコンクリート中に配合できるなど、細骨材を調整できる設計となっています。以下に2号機の主な性能を示します。

製造能力  :20m3/h(平均値)
運転システム:全自動運転
破砕システム:破砕機、スクリーン、リターンベルトコンベアの組合せにより安定した破砕物の製造を実現し、解体コンクリートを100%骨材にリサイクル可能
投入塊寸法 :30〜35cmのコンクリート塊を投入可能
騒音対策  :遮音パネルの設置によりクラッシャー部の騒音を低減
粉塵対策  :クラッシャー部に散水設備を設けると共に粉塵発生箇所を密閉
設置時間  :設置作業が2日間で可能
オプション :投入設備の追加により代替細骨材(各種リサイクル材・石炭灰等)の使用が可能
その他   :磁選機によりコンクリート塊に含まれる鉄筋を除去

2号機の導入により、1日120m3の打設や様々な材料の使用が可能となり、現場の幅広いニーズに対応できるようになります。今後奥村組では1号機と合わせて、現場で発生する解体コンクリートの有効利用と廃棄物の減量化を目指し、循環型社会実現に向けてさらに積極的な展開を図っていきます。

以 上

   
【お問い合わせ先】
株式会社奥村組
技術本部環境プロジェクト部
西口  Tel .03-5427-8483

 

写真-1 リ・バース2号機の全景
図-1 リ・バース号の製造フロー
リ・バースコンクリートの製造フローを示す。
・30〜35cmに解体したコンクリートをバックホーでクラッシャーに投入する。
・クラッシャーで100mm以下程度に破砕し、振動スクリーンで40mm以上の破砕物を還流させ、投入コンクリートと一緒に再破砕する。
・40mmアンダーとなった破砕物は、垂直ベルトコンベアで計量ホッパーに搬送後、その破砕物を1バッチ分毎に自動計量し、ミキサーに投入する。
・同時に自動計量したセメントと水をミキサー投入して練り混ぜ、アジテータ車に排出する。
写真-2 公開施工状況

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