株式会社奥村組、株式会社錢高組、株式会社大本組の3社は、4月25日(金)、石川島播磨重工業株式会社の愛知工場において、シールド機外径12.02mのハニカムセグメント(※)対応型の「世界最大の泥土圧シールド機(製作:石川島播磨重工業、小松製作所)」の見学会を開催しました。
※…シールド工法の覆工材に用いる六角形状をしたRCセグメントで、セグメント組み立て時間を
短縮、二次覆工の省略、急速施工が可能、耐震性に優れるなどの特長があります。
関係者ら約120名が参加した同見学会では、シールド機見学のほか、適用工事の概要説明、セグメント組み立てボルトの自動締結装置作動状況実演などが行われ、質疑応答では参加者と熱のこもった意見交換が展開されました。
当シールド機は、首都高速道路公団発注の「SJ51工区〜SJ53工区(内回り)トンネル工事」において用いられるものです。
【工事概要】
首都高速中央環状新宿線のうち、環状第6号線(山手通り)に位置するSJ51工区〜SJ53工区において、立教通り立坑から地下鉄大江戸線「中井駅」間の延長2,020mのシールドトンネル(内回り)を土被り10〜20mで構築するものです。
【シールド機および覆工などの仕様】
◇シールド機外径:12.02m (ハニカムセグメント対応型泥土圧シールド機)
◇シールド機長:12.055m
◇掘進延長:2,018m
◇セグメント外径:11.80m
◇セグメント種別:ハニカムセグメント(RC) 790リング 幅1.5m
鋼製セグメント 317リング 幅1.5m
ダクタイルセグメント 292リング 幅1.2m
◇最小曲線線形:R=389m
◇最大縦断勾配:2.578%
土質その他の施工条件から、当工事に泥土圧シールド工法が採用されました。これまで、同工法における最大のシールド機外径は11.52m(大阪市建設局平野川調整池築造工事)でしたが、今回使用するシールド機はそれを上回り、同工法として世界最大のシールド機になります。
当シールド機の特長は次のとおりです。
@ セグメント組み立て時の安全性と効率化を図るため、エレクタを自動組み立て式(粗位置決めまで)とし、3種類のセグメントに対応できるようにしています。
A ハニカムセグメントは、自動組み立てによる粗位置決めと手動による微調整の後、自動締結機によってボルト締結を行う方法で組み立てます。
B 0.3MPaの切羽水圧に対抗させながらスムーズな掘削を行うため、内径1.1m、長さ約40mの2段スクリューコンベヤを装備しています。
C 発進部土留め壁の新素材コンクリートを切削するための専用ビットをカッタ前面に設けています。
また、同工事にハニカムセグメントを使用することで、
・ セグメント内面が平滑で継手金物の防錆処理が不要となり供用後のメンテナンスフリーが可能となります。
・ 全ピース六角形の同一形状で継手がくさび状に連結する事からリング剛性が高くなります。
などのメリットがあります。
奥村組、錢高組、大本組は当シールド機を用いた本工事が無事完了するよう、鋭意努力していきます。
以 上
【お問い合わせ先】
奥村・錢高・大本SJ51〜SJ53(内回り)
トンネル特定建設工事共同企業体
所長:染谷 明 副所長:笠井 隆
Tel 03-5917-9105 Fax 03-3554-5187
株式会社奥村組 技術本部技術開発部
荒川 賢治、福居 雅也
Tel 03-5427-8470,8472
Fax 03-5427-8104
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外径φ11.80mハニカムセグメントピース

外径φ11.80mハニカムセグメント(2リング組立状況)

φ12.02m泥土圧シールド機(外径φ11.80mハニカムセグメント対応型)

φ12.02m泥土圧シールド機(シールド後部設備)
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